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乳児(特に新生児)の異常な呼吸の種類

子どもが何かの感染症にかかった時、
大人に比べてごくわずかな鼻水や痰(たん)でも息がしにくくなってしまいます。
でもその「息苦しさ」を教えてくれないので、
寝てるだけなのか、ぐったりしているのかが分かりにくいのが子どもの症状観察の難しいところです。

咳(せき)がでるときの対処方法はこちらに掲載していますが、
今回は乳児(特に新生児)の「息苦しい」状態かどうかを観察するポイントについてお示しします。

●子どもの呼吸の速さについて
大人の呼吸(1分間に16~18回)に比べて、子供の呼吸は正常な呼吸であっても以下のようにとても早いです。

・1か月未満の新生児:40~50回
・1歳未満の乳児:30~40回

なので、親よりも早い呼吸をしていることは当たり前のことです。
これだけ早い呼吸だと、測定するのはかなり難しいので、
以下のような異常な呼吸をしているかどうかが「息苦しさ」を観察するポイントになってきます。

1.陥没(かんぼつ)呼吸

胸にある骨がまだ柔らかいので、ペコペコへこみやすい状態にあります。
鼻が詰まっていたり、痰(たん)が溜まって呼吸がしにくいと、
肋骨(ろっこつ)や、のどの下あたりが呼吸のたびにへこむ現象が起こります。

2.シーソー呼吸

文字通りシーソーのように、
胸が下がっているときにはおなかが上がり、
胸が上がっているときにはおなかが下がる
という、呼吸のたびに上がり下がりが互い違いにおこる現象です。

3.鼻翼(びよく)呼吸

呼吸がしにくいと、鼻のあなを広げて、より多く空気を取り込もうとします。
そのため、呼吸のたびに鼻のあながぴくぴくと広がる現象が起こります。

4.呻吟(しんぎん)

とくに新生児に起こる現象ですが、
息を吐くときに「う~~、う~~」と、うなるような声が聞こえます。
一見「うなされているのかな」とも思えるような、うなり声が聞こえてきたときは上の3つの異常な呼吸もないかどうか確かめてみましょう。

以上の呼吸に関しては、子どもが寝ていても観察できる代表的な異常呼吸です。
お医者さんや看護師さんは他にもいろんな「息苦しさ」の症状を確認したりします。
「これって息苦しさのサイン??」と思った時には受診して診てもらいましょう。