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0~1歳の時の発達について(エリクソンの発達段階より)

「子どもは宇宙人」なんていう人もいるくらい、
初めて親になった人にとっては子どもの心理はわからないものですね。

我が子だけれども、自分の分身とは言うけれども、
その子も一人の人間なわけで、親の思い通りにはいかないものです。
子どもは一人ひとり違っていて、誰一人同じ人間はいない。

そんなとき、金子みすずさん [1903-1929] の詩を思い出しました。

「わたしと小鳥とすずと」

わたしが両手をひろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面(じべた)をはやくは走れない。

わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんのうたは知らないよ。

すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。

素晴らしい詩ですね。

さて、今回は0~1歳の時の発達について掲載します。
「一人ひとり違うんだ」ということを言っておきながら何なんですが、
一方で、根本的なところ(誰しもが持っているところ)は同じという理論になります。

これはエリクソンという人が唱えた発達段階なのですが、
0~1歳のころはいわゆる、
「基本的信頼(信頼感) 対 基本的不信(不信感)」
という時期でして、

『基本的信頼なしには生き延びられない。
自己の成長・発達・ニーズに対応してくれる親の存在が不可欠。
周囲から適切なケアを受けられれば、「みんなは自分を助けてくれる」という信頼感が構築される。
その逆に世話してもらえなければ「誰も助けてくれない」と思い、その後の人生観に悪影響を与える。』

といわれています。
0~1歳というのは、まだ身体的にも精神的にも全く未熟な段階なので、
全ての身の回りのことをしてあげないと生きてはいけない時期です。
なので、子どもは身近な存在(親)を絶対的に信頼しており、
「ミルクが欲しい」「オムツをかえてほしい」という子どものなかでのニーズをしっかり満たしてあげることで
親子の信頼関係を築くことができます。
しかしながら、そういったニーズを満たしてもらえないことが続いてしまうと誰も信頼できず、
将来的に非行に走る子に育ってしまうよということになります。

ですが、、、
子どもは泣くことでしか自分の訴えを知らせることはできません。
どうしてもわからない時はあります。
その対応がうまくできなかったとしても、、、
それは大丈夫です。
オムツを変えるのがおそくてズボンまで濡れちゃったり、
外出中にミルクが足りなかったり、
多少の失敗はあるものです。
親だって初めてなのですから。
ごめんねーと笑ってごまかすくらいの感じで、気楽に育児を楽しみましょう!
お母さんお父さんが笑顔で接してくれることが何よりの「基本的信頼」につながります。

また、子どもが泣いて泣いて、
いろいろ試しても泣き止まない時もあります。
なぜ泣いているのかわからず、戸惑うくらいのこともあります。
それはパープルクライングの時期なのかもしれません。
詳しくはこちらをご覧ください。