コラム

子どもの発熱(解熱剤の使用)

更新が停滞しており申し訳ありません。
現在翻訳の仕事に多忙を極めていましたので。

その関係で、海外の文献に触れる機会が多かったので、その中でも有用な内容についてお伝えしていこうと思います。

今回は子どもの発熱についてです。

発熱している子どもの治療の第一目標としては、体温を平温にすることではなく、こどもが楽になるように看護することだとされています。[1],[2]
それには発熱には免疫学的な利益があり、熱があることが重症を示すのではない(熱が高いから重症、熱が下がれば軽症というものではない)。[3]

ある研究では、「解熱剤を使うのは発熱持続時間を短縮させ、こどもが楽になることが目的である」「解熱剤を使うことで病気自体が長引いたり早く治ったりすることはない」ということが明らかになっていました。[4]

ということでしたので、
処方してもらった解熱剤は、使用する目的を理解して使ってくださいね。

[1] Sullivan JE, Farrar HC. Fever and antipyretic use in children. Pediatr. 2011;127(3):580-7.
[2] Watts R, Robertson J, Thomas G. Nursing management of fever in children: A systematic review. Int J Nurs Pract. 2003;9(1):S1:S8.
[3] Walsh AM, Edwards HE, Courtney MD, Wilson JE, Monaghan SJ. Fever management: paediatric nurses’ knowledge, attitudes and influencing factors. J Adv Nurs. 2005; 49(5):453-64.
[4] Purssell E, While AE. Does the use of antipyretics in children who have acute infections prolong febrile illness? A systematic review and meta-analysis. J Pediatr. 2013;163(3):822-7 e2.