症状のあるこどもの献立

ちょっとでも体に良いものを食べさせたい場合に。

  • HOME >
  • 食事について
症状のあるこどもの献立

子どもが病気の時、いつもより食欲がなくなるけれども、食べさせないとぐったりしてしまうので、なんとか食べさせたいですよね。でも、症状があるときは食べるとむせて吐いたり、下痢がひどくなったり、食べるものによっては症状が悪化することもあります。1~2日程度なら子どもが好きなものを食べさせたらいいとは思いますが、ちょっとでも体に良いものを食べさせたい場合に覚えておくとよいことがあります。

1体調が悪いときの食事の基本

体調が悪いときの食事の基本

子どもの体調が悪い場合、「のどごしが良いもの」、「消化の良いもの」を食べさせることが基本になります。
味付けは薄口で、温かいものを与えると良いでしょう。吐き気が強くて食べられない場合は、まず水分をスプーンで1杯ずつこまめに与えること。一口ずつ確かめながらあげましょう。

  • 固くて食物繊維が多いものは避ける
  • 酸味のつよいものや辛いものなど刺激物は避ける
  • 油脂類は避ける

2穀類→野菜→タンパク質の順で与える

穀類→野菜→タンパク質の順で与える

穀類(おかゆやうどん)は消化吸収しやすく、胃の負担を軽くします。じゃがいもなどのでんぷん質は消化吸収しやすく、便が固まりやすくなります。ビタミンAを含むかぼちゃ、にんじん、小松菜などは粘膜を強化してくれます。豆腐、白身魚、卵、ささみ、牛乳などのタンパク質は体の抵抗力や治癒力をたかめてくれます。これらの食材を組み合わせながら献立を考えてみましょう。

穀類 おかゆ  長めに炊いたうどん  にゅーめん
味付け かつおだし  塩を少々  しょうゆ小さじ1杯
野菜 にんじん 小松菜 かぼちゃ じゃがいも 玉ねぎ かぶ ブロッコリー
たんぱく質 豆腐  白身魚  卵  ささみ  牛乳

3下痢のときにはABC

下痢のときにはABC

Apple(りんご)、Banana(バナナ)、Carrot(にんじん)にはペクチンという整腸作用を保つ成分が含まれています。これらを使うことで下痢対策になるので、ABCで覚えておくと便利です。

4咳がでるときにはとろみを

咳がでるときにはとろみを

鼻水や痰が多いときには、さらりとした水分はむせますし、噛む回数が多いものは途中で息苦しくなってきます。咳・鼻水のときはドロっとしたものが食べやすいです。以下のように献立を工夫してみましょう。

  • 小さくつぶす
  • 片栗粉やくず粉を使ってとろみを付ける
  • ゼラチンで固める
  • ポタージュ状にする
  • マッシュにする

5献立の例

かつおだし

かつおだし

かつおだしはミネラルが豊富で、さまざまなお料理や、具合の悪い時の水分補給にも使えます。いつでも使えるように冷凍保存しておけるのもいいですね。時間のない時には昆布を数分煮る方法もありますが、以下のように低温でじっくり煮出す方が昆布の旨味が最大限に引き出されます。

材料

  • 水…1L
  • 昆布…10~15g
  • かつおぶし…10~15g

作り方

  1. 1昆布の表面の汚れを布巾でふく
  2. 2鍋に水と昆布を入れ、ぎりぎり沸騰しない程度(約60℃)になるまで弱火で徐々に温度をあげる
  3. 3約60℃の状態を1時間ほど煮出した後で昆布を取り出す
  4. 4火を強めて沸騰したところで火を止め、かつおぶしを入れる
  5. 5こし器を通す
たまごとにんじんのおじや

たまごとにんじんのおじや

お粥を炊くのもいいですが、子どもの食べる量だけのお粥を炊くのも手間がかかるため、すでに炊いているご飯から作れるおじやをおすすめします。

材料

  • ご飯…大さじ1杯
  • にんじん…1/5本
  • たまご…2/1個
  • かつおだし…150cc(火加減によって調整)
  • しょうゆ、みりん…小さじ1杯(好みに合わせて調整)

作り方

  1. 1小鍋にかつおだし、すりおろしたにんじん、ご飯を入れ、中火~弱火にかけて7~10分煮込む
  2. 2好みに合わせてしょうゆとみりんで味付けをする
  3. 3米粒の硬さが歯ぐきで潰せる程度になった時点で溶き卵を回し入れる